2008/08/10

中澤印章社

 この看板を初めて見たのがいつのことか覚えていない。10代のころすでに目に入っていたようにも思うし、二十歳を過ぎてたまに通ったときに見たようにも思うのだけど、いずれにしても昔から松本市街の風景のなかに溶け込んでいて、余り気に留めて来なかったような気がする。

中澤印章社

 味のある文字は、「中」、「章」が特徴的。場所は松本市役所の連絡通路のある通り沿い。

 

 さらに近所を散策するうちに、中澤印章社の店舗を発見。店の壁に掲げられた社名はゴシック体で造形されている。

 表の写真を何気なく撮って帰ってきたけど、この「印」の字が割りと特徴的だと言うことにあとから気付いた。デザイン差と見ることも出来るだろうけど、「卯」、「仰」などとの類似性を考慮に入れると、画数がひとつ少ないと捕らえることも出来るのではないか。と言うわけで、一瞬保留にしかけたけどやっぱり採用することにします。

追記:
 ここで見つけた「中」と同じものを浮世絵の中で発見。渓斎英泉作「美人会中鏡」。画像はこちら:
美人会中鏡 時世六歌撰 娘|名古屋テレビ浮世絵美術館 - 名古屋テレビ 【メ〜テレ】
 ページのタイトルは「時世六歌撰」となってしまっているが、6人の美人を扱っているので「六佳撰」が正しい。

 ちなみに、手元の辞書、大修館書店「新版 漢語林」(鎌田・米山)で「中」の項を見たら、甲骨文について「軍の中央に立てる旗のさま」とあり、甲骨文にも金文にも、この横棒2本に相当するようなヒラヒラが付いている(ただし、「口」より上にももう2本あり)。
 関係あるのかな。('10.04.17)

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